〈 東欧バックパッカー 振り返りブログ④ 〜アウシュビッツ収容所ツアー〜 〉
こんにちは!!
今回は、3日目に参加したアウシュビッツ強制収容所ツアーの模様を紹介したいと思います。
想像もつくと思いますが、かなり重たい、ショッキングな話になります。
しかし、私たちにとってはこのツアーがこの旅の1番の目的。実際、行ってよかったと間違いなく思っているので、ぜひ最後までお付き合いください。
今回私たちが参加させていただいたのは、VELTRAというサイトで紹介されている英語版日帰りツアー。https://www.veltra.com/jp/europe/poland/krakow/a/16602?yclid=YJAD.1581471128.vfI2FQedcq3cBS1vJgsmhvUD.8.tL7oNzoWvpG2.kM3FyStM6lDbeIFauYu5DSzdnaBWWafOF0BZw1k-
英語によるツアーということもあり、お値段はかなり安めの1人36€(4000円ほど)。
もちろん、英語に自信がない人や、予備知識があまりないという人は、少しお値段ははりますが、日本語版の日帰りツアーに参加するのを強くおすすめします(1人1万円ほど)。
また、ツアーではなく個人で周りたいという人もいると思いますが、アウシュビッツに関してはツアーの方がいいと思います。個人の場合、自ら車を借りて行かなければいけないのと、アポイントメントをおさえるのがかなり面倒だということなので。
通称 "アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所" というのは、ご存知の通り、1940年代にナチスを率いたヒトラーという人物の民族主義、すなわちアーリア人至上主義が発端として建設された、強制収容施設です。
そこでは、およそ5年間でユダヤ人を中心におよそ150万人が亡くなったと言われ、1979年に世界文化遺産に登録されました。日本では「負の遺産」という分類におかれています。
それでは、実際のツアーの模様を紹介していきます。
この日はあいにくの雨。しかもあほクソ寒い。この時点ですでに少し気分がブルーでした。
朝の8時ごろ、ピックアップ場所になっていた中央広場のとある一角で待つこと15分ほど、名札を首から下げた女性が現れ、ツアーのバンまで連れて行ってくれました。
そのままバンに乗車。見渡した感じ、おそらく私たち以外に15人ほど参加者ほど。当然日本人は自分たちだけ。
バンに乗ってから2時間ほど、アウシュビッツ第一強制収容所に到着。
そこで20分ほど休憩時間が与えられました。後になってわかったのですが、この時間がお昼休憩という扱いだったらしく、この時間を逃した我々は最後まで昼食を取ることができなかったのです、、、ってどうでもいいですね。
休憩も終わり、いよいよ入場。まず初めに厳重な荷物チェックを受けます。ここで気をつけてほしいのが、アウシュビッツ収容所に持ち込める荷物のサイズには制限がある、ということ。
細かい寸法までは覚えてませんが、ショルダーバッグ1つくらいで行くのがベターだと思われます。
そこでヘッドホンと付属の機械を受け取り、ガイドさんと合流。ガイドさんがピンマイクに向かって喋り、それをヘッドホンで聞き取るという形のツアーでした。私たちのガイドさんは、小柄なお年寄りの女性の方で、だいぶ体調が悪そうだったのがやたら印象に残っています。
ガイドさんの案内で進んでいくと、早速見えてきました。世界史の資料集なんかにも載ってる、皆さんもよく知る最初の門です。
"Arbeit macht frei" 「働けば自由になる」
これは収容所のスローガンのようなものですが、実際のところは強制連行された者の約7割ほどは、働かされる前に殺処分されたんだとか。
ガイドさんの話を聞きながら進んでいきます。こういった煉瓦造りの建物がずらりと並んでいました。現在は、様々な展示がなされています。
展示の中の一つで、これらはガス処分に使われた薬剤の缶です。
他にも沢山の展示がありました。(撮影禁止のものがあったのもそうですが、個人的にかなり気が引けたため展示物はほとんど写真には収めていません。)
当時収容されたいた人たちの靴や、義足、眼鏡などが大量に展示されていました。あまりにも生々しく、不気味なものでした。
自分としては特に、収容された女性たちのリストのそれぞれの名前の横に空欄があり、ガス処分された者の欄にチェックがつけられているという展示にだいぶ気分をやられました。
1〜2時間ほどそういった展示を、ガイドさんの話を聞きながら見て周り、それが終わると、次にアウシュビッツ第二収容所、いわゆるビルケナウ強制収容所へと徒歩で向かいます。(第一強制収容所と隣接しています)
ビルケナウ強制収容所は、広大な敷地に広がっており、そこでは男女別の労働場所と住居、ガス室がおかれていました。
当時のガス室の残骸。
ここでも1時間ほどかけて、ガス室や労働者たちの生活場所を周り、ガイドさんからやはりかなりきつい話をたくさん聞かされました。
それが終わると、ガイドさんと別れ、お手洗いを済ませバンに乗車しツアー終了。行きに乗車した場所で下ろしてもらい、解散となりました。
移動時間を除けばたった3時間ほどのツアーでしたが、率直な感想としては、ヒトラーえぐいにつきますね。だいぶメンタル的にキツかったです。
決してビジュアル的にグロテスクなものを見たわけではありません。ただ逆に、それがより不気味さや生々しさを醸し出していたというか。
特に、
[ガス処分の際に、ガス室内にガスがまかれてから25分間もの間、もがき苦しむ人々の叫び声が消えない]という話と、
[殺処分された女性の髪をすべて刈り取って、それを使って布を作った]という話(展示がありましたが、撮影禁止でした)
は、かなりしんどかったですね。
そして、これは一緒に参加した友人と話したことなのですが、こういったことがあってから100年はおろか、まだ80年も経っていないということ。非常に考えさせられるものがあります。
こういった、言ってしまえば、人類の負の歴史というものを、実際にこの目で、この耳で感じ取ることが出来たというのは、自分たちにとって本当に良い経験だったなと、今改めて感じています。
ぜひ皆さんも機会があれば、1度は訪れてほしいと強く思います。出来れば、かなりがっつり予習してから行くと、より伝わってくるものが多いのではと思うので、ぜひ予備知識も蓄えたうえで訪れてみてください。
すみませんかなり重い話になってしまいました。一応日記として書いているので、この日のツアー後の模様も少しだけ、気分転換として書きましょう。
15時ごろ解散し、さすがに昼食抜きでしかも寒さと雨にだいぶやられていたので、とりあえず遅めの昼食を取りました。カツレツとマッシュルームの付け合わせのコース。
Smakolyki Restaurant というレストランで、ここも地元の方に人気があり且つ、リーズナブルでボリューミーととても良かったです。
その後部屋で軽く休憩をとり、前回の記事でも話した、ホテルに併設されたFree Pubというパブでビールを1杯無料でいただきました。隠れ家的な雰囲気がたまりません。
その後、ポーランド最終日ということもあり、パァーッとやろうということで、近くのマックでハンバーガーとポテトをテイクアウト、コンビニでビールを買って部屋で楽しんでから眠りにつきました。こんな不健康な食事も旅の醍醐味ということで。笑
ワルシャワが1日、クラクフが2日、ポーランドという国を思い残すことなく満喫できました。物価も安く、食も街並みも雰囲気も素晴らしかったです🇵🇱
アウシュビッツも含めて、ぜひポーランドへ皆さんも足を運んでみてください!!
次回は4日目ということで、チェコのプラハ🇨🇿への移動について少し詳しめに書こうと思います。
次回もよろしくお願いします。